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背戸の草
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日仏交流150周年、フランス
パリ展に寄せて
『版木画』二次元空間の魅力
日本とフランスは、150年前「北斎」や「広重」といった浮世絵木版画がフランスに渡って以来、モネやゴッホといった多くの芸術家に影響を及ぼした大きな芸術の歴史を持っています。
今回、フランスで初めて公開する中島通善の「版木画」は浮世絵の伝統技術を洗練させ、繊細で高品質な木版画(版木画)として20数年前に編み出したものです。
最大の特徴は、モチーフや空間の表現もさることながら、他の版画や絵画にない板を摺って初めて出来る透明感溢れる鮮やかな木目の平面の摺り出し技術にあります。これは日本文化の伝統である木と紙と水の文化の結晶とも言えます。
版画は摺りで決まります。摺りが命です。いい摺りは気候・和紙・板や絵具やバレンのあんばいと体力・精神状態で決まりますが、ひとつき一枚いいものが摺れれば大成功です。これは気候・風土・歴史の異なる他の国では難しいでしょう。
浮世絵以後、日本の木版画は浮世絵や一般絵画の複製品、また技術的には稚拙な創作版画に終始してきましたが、「版木画」はそうした今までの版画の認識を変えさせることでしょう。
今や世界の地球環境が懸念されるなかで、人類は三次元から四次元、五次元の宇宙へと活動を広げようとしていますが、二次元空間(平面)に集約された絵画の魅力は未だ充分神秘的です。タイトルの『日本の面影』も決してノスタルジーを意図するものではなく、過去、現在、将来にわたってありつづける二次元文化、「日本の姿・かたち」の意味をもっています。
最後に本展覧会開催にあたって、版木・和紙・彫刻刀・ブラシ・バレン・絵の具を作ってくださった日本の職人に感謝すると共に、作品を買い支えてくれた日本国民と各国民に感謝し、個展開催に尽力くださったEspace
Hattoriの服部祐子氏と版画研究家の魚津章夫氏、そしてフランス国家とフランス国民に心から謝意を申し上げます。
2008年 5月 中島通善
さて、3月の銀座清月堂の個展、3月から4月の下関展、4月末の弘前展と2ヶ月たらずの間に三つの個展を終え、多くの方の支えを賜りました。心よりお礼申し上げます。5月初め弘前展より戻り、疲労が出て少し休みましたが、また元気で6月のパリ展の支度をしています。帰国しましたらまたご報告いたします。
薫風5月 自宅にて。
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