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罰あたり
子供が減っていると騒いでいるが、わが家のまわりでは子供が集まって騒いでいる。幼児たちが保母さんに連れられてくるし学校を終えて自転車で通ってくる子供たちも多い。子供たちの声はひときわ響く。響く声でどんな遊びをしているかわかるものだが、最近はどれも叫び声は発するが言葉や会話らしきものはしない。ガキ大将のようなものも見あたらない。動物のように戯れ合っているだけだ。どうしてこんな所で遊ぶのかと問うと「家はつまんないんだもん」とかぼそくこたえる。子供はいつの世も変な場所を見つけて遊ぶ。子供は群れて遊んで成長していく。子供を増やすのは子供なのだ! 大人はさんざん中絶や避妊をしておいて、少子化対策だとは罰当たりこのうえない。子供は授かりものだと思いだせ!
先日、2歳になった孫の具合がおかしいと保育所から娘が小児科へ連れて行ったと聞いてのぞいてみたら、心配なさそうなので「バイバイ」をして帰ってきた。30分後、娘から連絡がきて、私が帰ったすぐ後、隣で順番待ちしていた小児の母親が自分の子に「よそのジジにバイバイしなくていいの!」と諌めたという。これはまさに現代の人間存在の希薄化と萎縮しきったわが国そのものを象徴している。日本人は知らない他人にはめっぽう冷たい。もともと萎縮した自己の周りの小さな平安・平和は願うが、CO2や核廃絶等、大きな平和なぞ票集めの似非願望にすぎない。街も電車もケータイさんの行進だ。道をよけても会釈もない。今必要なのは人間同士の肉声・肉眼・肉筆等五感のふれあいと汗まみれの生身の生活実感だ! 泣く子供に札束をばらまいて見せても泣きやむまい。育児は24時間だ。若い母親だけでは煮詰まってしまう。
さて、新年です。今年は制作費が足りずカレンダーは休刊しました。ご理解ください。11月12月は下関のかたがたの温かい応援のおかげで、しみじみいい個展ができました。ありがとうございました。2月は銀座清月堂、4月は弘前、9月はまたパリです。わが国には各地にまだまだ素晴らしい人間がいます。今年はテレビを消して各地をアナログで歩いてみてはいかがでしょう。
2010年 正月 仕事場から 中島通善

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